MIDは、中央の波を保ちながら、味方の勝ち方へ必要な火力・拘束・移動を足す役割です。 ロームすること自体を目的にせず、何を失い、何を増やすかまで比較します。
全例の共通条件: 自分はレッド側で最後にMIDを選ぶ。味方の他4体と敵5体はロック済み。敵のレーンは以下の通りと仮定。候補はBANされておらず、同程度に使える設定。実際のJGルートやルーンは未確定です。パッチ26.19・通常サモナーズリフト、架空の練習用ドラフトです。
MID 1 敵の突入が多い時、火力を増やすより攻撃時間を作る
味方4体: TOP オーン/JG グレイブス/ADC ジンクス/SUP ノーチラス
敵5体: TOP レネクトン/JG ヴァイ/MID アカリ/ADC カイ=サ/SUP ラカン
候補: リサンドラ、オリアナ、ゼラス
まず何を読むか
味方にはオーンとノーチラスの開始、グレイブスとジンクスの継続火力があります。二人の前衛が敵後衛へ向くと、その間を通ってアカリやカイ=サが主力へ来る可能性があります。足りないのは「タンクの数」より、味方後衛へ入ってきた対象を止める順番です。
三候補の交換条件
- リサンドラ: 近くの敵へWや敵対象Rで拘束し、突入への反撃と味方CCへの追撃を兼ねる。代償は、遠距離ポークや前衛への長時間火力で専任メイジほど貢献しにくいこと。
- オリアナ: 魔法火力、ボール周辺の制圧、味方へのシールドを足せる。前へ入るオーンへボールを預けるのか、後衛付近に残すのかを決めないと、守りたい場所から離れる。
- ゼラス: 接触前の削りと射程を足せるが、敵が複数方向から近づく時の安全な砲撃位置が必要。前衛が二人いるだけで自衛問題が解決するわけではない。
この条件での第一候補とレーン計画
第一候補はリサンドラ。 Rを自分に使うと自分を守れますが、それだけでジンクスを狙う敵がスタンするわけではありません。敵対象Rで止めるか、自分対象Rで危険を受け持つか、戦闘前に役割を考えます。敵が対象指定できる状態・射程にいることも必要です。
対アカリでは、Qを波へ使った後の交換やEの逃げ先を確認。ヴァイが見えない時にEを前進へ使ってしまうと、構成上の保護役でも自分が先に倒れます。グレイブスと2対2するなら、拘束した瞬間に彼が撃てる距離か、敵の後続が先に来ないかを見ます。
中盤は味方の開始へ毎回全スキルを重ねず、敵の後続がジンクスへ来る経路を一つ残して監視。敵の突入が止まった後に、人数差を使って前へ進みます。
答えが変わる条件: オーンかノーチラスが後衛保護を明確に担当し、より長い戦闘の魔法火力が必要ならオリアナが上がる。敵の侵入経路を視界と配置で十分制限できるならゼラスも候補。
一文で説明するなら: 「味方の開始は足りているので、リサンドラでジンクスへ来る敵を止める。自分へのRと敵へのRを同じ保護として扱わない」
確認した仕様: リサンドラWは周囲へスネア、Rは敵対象でスタン、自分対象で回復と無敵・対象指定不可。公式リサンドラ・16.19.1のスキル
MID 2 味方全員が育ちたい時、さらに成長役を足すか
味方4体: TOP ケイル/JG カーサス/ADC アフェリオス/SUP ルル
敵5体: TOP レネクトン/JG エリス/MID ツイステッド・フェイト/ADC ドレイヴン/SUP ノーチラス
候補: アーリ、シンドラ、カサディン
まず何を読むか
味方は後半の火力を見込みやすい一方、序盤の押し込み・ダイブ・川への移動で先に動かれるリスクがあります。敵はTFの拘束と移動、エリス、レネクトンやドレイヴンの早い圧力を合わせられます。
ここで欲しいのは「最後に最も強い一体」だけではなく、中央の波を極端に明け渡さず、危ない場所へ少人数で反応する選択を持つ一体。ただしMID一人でTOP・BOT・JGを同時に救うことはできません。
三候補の交換条件
- アーリ: 波処理、チャームによる捕まえ、レベル6以降の移動と退路を持ち、短い介入から戻る選択を作れる。最序盤からTF+エリスに必ず勝てるという意味ではない。
- シンドラ: 中央への圧力と離れた位置からの拘束・拒否を狙える。自分の移動・逃走の自由度はアーリと異なり、敵JGを見ずに前へ立つ負担が大きい。
- カサディン: 後半の機動力と火力を狙うが、成長前の味方の弱い時間をさらに重ねやすい。対面との単独相性だけで選ばない。
この条件での第一候補とレーン計画
第一候補はアーリ。 目的は「毎回BOTへローム」ではなく、中央の損失を抑えつつ、エリス+TFの動きを無償にしないこと。敵が先に消えた時、暗い川を同じ道で追う必要はありません。危険を知らせる、波を押し込む、安全な経路で寄る、中央の資源を取る、を比較します。
最初の2対2では、カーサスがそこへ来られるか、TFの拘束からエリスへつながらないかを確認。レベル6前は特に、チャームを外した直後の前進を避けます。6以降もRを移動で使い切らず、離脱する一手を残す。
BOTへ向かうなら、アフェリオスとルルに体力・マナ・波の余裕があることが条件です。守る価値の高いダイブへの反応と、すでに間に合わない追跡を分けます。全レーンが同時に苦しいなら、救えない戦闘を増やさず次の購入と中央の経験値を確保する判断も必要。
答えが変わる条件: 自分のシンドラのレーン管理が大幅に得意で、中央を押さえることを主目的にできるならシンドラ。相手が序盤に動けない選択へ変わるならカサディンの代償は下がるが、この固定例では重い。
一文で説明するなら: 「アーリで中央を維持し、成功条件のある短い介入を選ぶ。味方全員が育ちたいからこそ、無理な救援でMIDまで失わない」
確認した仕様: アーリRは複数回のダッシュ、TFのRは敵の可視化と広域移動を持つ。公式アーリ・TF16.19.1。26.19でエリスの通常攻撃時の魔法ダメージと蜘蛛形態Wの攻撃速度が強化されています。「序盤に動きにくいはず」という古い前提を置かない。公式26.19
MID 3 開始役がいない時、短射程の突入役を必ず足すか
味方4体: TOP グウェン/JG グレイブス/ADC エズリアル/SUP カルマ
敵5体: TOP オーン/JG キンドレッド/MID ゼラス/ADC ケイトリン/SUP ジャンナ
候補: アーリ、リサンドラ、ジグス
まず何を読むか
味方はグウェンが接近できれば火力が出ますが、正面では敵の射程とオーンの前衛、ジャンナの拒否が障害になります。一方、エズリアルとカルマには削り・距離調整があるため、短射程の突入へ全員を無理に寄せる必要もありません。
問いは「誰がタンクをやるか」より、横から一人を捕まえる形と、中央を射程・波処理で維持する形のどちらを実行できるかです。
三候補の交換条件
- アーリ: 側面や視界差からのチャームで、一人を捕まえる機会を作る。代償は、正面の前衛を越えて毎回後衛へ到達できるわけではないこと。キンドレッドRなど、最初の撃破を遅らせる手段も考慮する。
- リサンドラ: 捕まえた後の拘束は明確。ただし、ゼラス・ケイトリンの射程とジャンナの拒否に対し、短い距離まで入る過程が難しい。Eで行けることと、安全に仕事を終えられることは別。
- ジグス: 波処理・遠距離の削り・塔への圧力で、グウェンがサイドを使う時間を作る。能動的な捕まえは薄くなり、オーンの開始を避ける配置と視界が必要。
この条件での第一候補とレーン計画
安全に中央を維持する再現性を優先するならジグスを第一候補にする。 「開始役がいないから失敗」とはせず、波と射程を足し、グウェンのサイドと両立させる案です。相手の5対5へ正面から突入するより、先に波を消して削り、敵が分かれた場面で前へ進みます。
対ゼラスでは、自分も遠距離型だから安全と決めつけず、スキルを避けながら波へ使うマナを残す。グレイブスとの2対2は捕まえる手段が限定されるので、キンドレッドを追って暗い川へ出るより、先に波と視界を整えます。Wを塔への攻撃に使う時は、直後にオーンへ開始されない位置か確認。
別の条件ならアーリが第一候補。 側面を取り、グレイブスやカルマと一緒に視界差のキャッチを実行できるなら、アーリの価値が高い。ただしこの勝ち方を説明できないまま「開始がないのでアーリ」とするのは不十分です。
答えが変わる条件: 相手の長射程が減り、短い距離の戦闘が増えるならリサンドラ。グウェンがサイドを使えず、敵に中央を一方的に開始されるなら、ジグス案の前提を見直す。最終的には自分のアーリとジグスの習熟差も大きい。
一文で説明するなら: 「今回はジグスで波と射程を足し、グウェンがサイドを使う時間を作る。捕まえる形を実行できるならアーリへ変える」
確認した仕様: ジグスWは敵と自身の位置を動かし、体力の減った敵タワーを破壊する用途も持つ。開始・塔攻略へ使うと自衛の手段を一つ使うことになります。公式ジグス・16.19.1のスキル
MID 4 対面への圧力が魅力でも、全体で詰まる選択
味方4体: TOP レネクトン/JG リー・シン/ADC ルシアン/SUP ブラウム
敵5体: TOP マルファイト/JG セジュアニ/MID カサディン/ADC ジンクス/SUP ルル
候補: トリスターナ、オリアナ、カシオペア
まず何を読むか
カサディンの序盤へ通常攻撃や塔圧力をかけたいので、トリスターナが魅力的に見える場面です。しかし味方の主力火力は既に物理寄り。敵マルファイトとセジュアニが物理防御を積み、後ろにジンクスとルルが立つと、MIDだけで作った優位を集団戦へ変えにくくなる可能性があります。
ここでの問いは、「カサディンを苦しくする」ことと、「前衛を含む敵5体へ勝つ」ことを両立できるかです。トリスターナが必ず負けるという話ではありません。
三候補の交換条件
- トリスターナ: 序盤の対面圧力、塔への攻撃、物理火力を増やす。相手が防具を揃える前に大きな差を作る計画が必要。味方の火力の偏りは重くなる。
- オリアナ: 魔法火力、波処理、ボール周辺の制圧を足し、前へ入る味方へボールを運んでもらう選択もある。代償は、ADのレーン圧力と同じ形でカサディンを抑えられるわけではないこと。
- カシオペア: 継続魔法火力を足し、近づく前衛へ攻撃を続ける案。毒・マナ・位置の維持が必要で、敵ジンクスの射程や強い開始へどう対応するかが課題。
この条件での第一候補とレーン計画
扱いやすい波処理と集団戦の役割を重視し、オリアナを第一候補にする。 カサディンへの単独キルだけを成功条件にせず、中央の波を保ち、リー・シンが動く時に合わせられる位置を作ります。
カサディンを見て無条件に押し続けるとセジュアニの接近を受けます。ボールと自分の位置を分け、拘束された時の逃げ道を先に確認。リー・シンが入る2対2でも、ボールの届く距離と敵JGの位置が必要です。リー・シンの接近だけで、常に理想的なRの形になるとは限りません。
中盤はレネクトンやリー・シンへボールを付ける案と、ルシアン・ブラウムの近くで敵の開始へ反撃する案を切り替えます。相手前衛を殴る戦闘が長くなるなら、カシオペアを選ぶ価値も高いです。
答えが変わる条件: 自分のトリスターナ習熟が大幅に高く、序盤の主導権を塔と敵JGへの圧力へ変える計画が具体的なら、全AD寄りでも選ぶ余地はある。敵の防御が間に合う前に何を取るかが言えないなら、レーンだけの理由で選ばない。カシオペアの継続火力と対開始の操作に慣れているなら、彼女を第一候補にしてよい。
一文で説明するなら: 「対面を押す魅力はあるが、今回はオリアナで魔法火力と集団戦の形を足す。カサディンを苦しくするだけで、敵前衛の問題を忘れない」
確認した仕様: オリアナはボールをその場へ残すQ、味方へ移すE、ボールへ引き寄せるRを持つ。カシオペアは毒を受けた対象へEのダメージが増える。公式オリアナ・オリアナ16.19.1・カシオペア16.19.1
四例に共通する判断
火力が足りる → 攻撃時間を作る。味方が育ちたい → 中央と必要な介入をつなぐ。開始が薄い → 射程やサイドを足す案も比べる。対面へ強い → 敵5体へ勝つ経路まで確認する。 MIDの一体で構成を完璧にするより、実行できる勝ち筋を一つ明確にします。