一言でいうと:敵を捕まえるQと、味方を救うWを使い分け、「誰が安全に火力を出せるか」を設計するSUP。
スレッシュを使うときの思考回路
スレッシュは、フックを当てた回数だけで仕事が決まるチャンピオンではありません。「捕まえた敵を味方が殴れるか」「自分が入ると誰が無防備になるか」「ランタンの着地点は安全か」までを一組で考えます。
1. Qを当てることと、Qで飛び込むことを分ける
Q「死の宣告」は最初に命中したユニットを拘束し、再発動すると自分が対象へ移動します。命中だけで味方の追撃時間は作れるため、毎回再発動する必要はありません。
- ADCが同じ相手を攻撃できる距離にいる
- 敵の反撃用CCや増援を確認できている
- 飛び込んだあとにE・Rを使う価値がある
この条件が揃えば前へ入る。揃わなければ拘束だけを使い、味方のそばに残る。敵のタンクへ当たったQで、わざわざ敵後衛全員の射程内へ入らないことが大切です。
2. 歩いてEへ入れるなら、先にQを賭けなくてよい
E「絶望の鎖」は敵を引く方向にも押す方向にも使えます。茂みや敵のラストヒットに合わせて近づける場面では、Eで動きを制限してからQを狙う形が作れます。
ただし、歩く間に長射程ADCとSUPの二人から削られるなら逆効果。Eが届くまでの被ダメージと、味方ADCが参加するまでの距離を先に見ます。遠距離Q、接近E、味方CCへの追撃を使い分けます。
3. Wは「投げた場所」より「自分の立ち位置」が重要
W「嘆きの魂灯」は、味方がクリックするとスレッシュの位置へ移動できるランタンです。味方を助けるつもりでも、自分が危険な場所にいれば安全な退路になりません。
逃がすとき: 自分が先に安全側へずれ、味方が触れる位置へ投げる。CCを受けて操作できない瞬間や、敵に囲まれて触れない位置では救出を当てにしすぎない。
攻めるとき: 味方JGなどを近づけるために使える。ただしWを進入に使えば、その直後はADCを救う手段が減る。誰のためのWかを決めてから使います。
4. EngageとPeelは、試合中も切り替える
Engageを選ぶ条件: 孤立した敵がいる、味方火力が届く、こちらから始めてもADCが守られる。
Peelを選ぶ条件: 味方ADCが主な勝ち筋、敵のダイバーがまだ入っていない、自分が前へ出ると後衛の防御がなくなる。
Eで近づく敵を押し返し、Rで通り道を狭め、Wで味方をずらす。敵後衛へQを当てるより、味方へ入ってきた敵を止めて確実に倒す方が勝ちやすい戦闘もあります。
判断基準:自分が入れるかではなく、味方が殴れて、次の反撃にも対応できるか。
相性の良いADCはどんなタイプ?
噛み合うのは、拘束時間を火力へ変えられるADCと、ランタンで位置を直す価値が高いADCです。以下はスキル構造からの考察で、デュオ勝率の順位ではありません。

ジンクス — 最初の1人を倒す時間と、逃げる手段を作る
スレッシュの拘束からジンクスが罠を重ねると、通常攻撃を続ける時間を作れます。最初のキルやアシストがパッシブによる加速につながり、その後の戦闘を広げやすい組み合わせです。
二人で狙う形: Qで止める → ジンクスが退路へ罠 → Eは罠・味方の射程を見て使う。Eで相手を罠の予定位置から外さない。
注意点: ジンクスに通常のダッシュはなく、Wの救出価値が高い。だからこそ自分だけQで奥へ飛び、ランタンの着地点まで危険にしない。ローム中のジンクスがダイブされる組み合わせならレーン優先。

カイ=サ — CCをプラズマと接近の合図に変える
味方が与える移動不能効果でプラズマが進むため、Q・Eの拘束がカイ=サの攻撃開始と噛み合います。ただし、カイ=サが遠ければフック命中だけでは火力が届きません。
二人で狙う形: 先に二人の距離を揃える → QまたはEで捕まえる → 同じ対象へ火力を集中。敵ミニオンが多い場所ではカイ=サのQが分散することも考える。
注意点: カイ=サのRがあるからといって、敵の真ん中へ引き込む仕掛けを正当化しない。二人とも戻れない位置へ入らない。

ドレイヴン — 捕まえた敵へ斧を当て続ける
拘束とスロウで、ドレイヴンが通常攻撃を重ねる時間を作ります。追撃で前へ出たときは、Wが帰り道になります。
二人で狙う形: ドレイヴンが斧を維持でき、同じ対象を殴れる位置で仕掛ける。Eで相手を必要以上に遠ざけず、斧の回収と追撃を両立できる距離を保つ。
注意点: キル圧力を活かせるレーンを、目的の薄いロームで手放さない。逆にHPや購入差で負けているなら、名前だけで正面オールインを選ばない。

ケイトリン — フックから罠へ、射程差を確定打に変える
Qで止めた相手へ罠を合わせると、ケイトリンの追加攻撃につなげやすくなります。押しているときはスレッシュが横の茂みを使い、相手がミニオンの後ろだけに隠れられない角度を作ります。
二人で狙う形: Qで拘束 → ケイトリンが罠の準備 → Eは罠が機能する位置を保つために使う。スキルを同時に全部押すより、拘束が途切れない順番を意識する。
注意点: 押しているだけでロームしない。ウェーブをタワーへ届かせる前に去ると、ケイトリンが前で一人になり、ガンクを受けやすい。
対面SUPとの相性と対処
相手の名前だけで有利・不利を固定せず、フックが止まる理由、接近中の損失、味方を守るために残すスキルを確認します。

モルガナ — ブラックシールドが残った相手へ全部使わない
シールドが維持されている間はCCを通しにくく、狙いが一人に固定されるとQ・Eを無駄にしやすい対面です。
対処: シールドを使った相手と残り時間を見る。別の相手への圧力、味方の魔法ダメージ、次のスキル回転を使う。Qを当てることだけに集中して自分がバインドを受けない。

ジャンナ — Q命中後の突入まで通るとは限らない
竜巻やRの吹き飛ばしで、スレッシュとADCの接近を分断されやすい相手です。
対処: Qだけで圧力をかけ、拒否スキルの使用を見る。味方が近づけないのに再発動しない。別方向から味方JGが来られるなら、ジャンナが一度に守れる方向を減らす。

ノーチラス — 相手の突入に合わせて守る選択を持つ
前へ出たスレッシュやADCを、複数のCCで固定してきます。敵ADCが自由に殴れる状況でノーチラスだけを捕まえても、こちらの得になりません。
対処: ADCと二人まとめて捕まらない位置を保つ。E・Wを温存し、相手が入ったあとにADCの距離を作る。Eは位置調整に使えるが、あらゆる突進・拘束を必ず中断できる前提にしない。

ゼラス — 捕まえる前にHPを失うことが問題
長射程から削られると、スレッシュがEへ歩く余地やロームする余力がなくなります。
対処: ADCと一直線に並んで二人同時に削られない。茂み・横の角度・相手のスキル使用後を利用する。相手が逃げにくくても、残りHPと敵ADCの反撃を見ずに強行しない。
対面ADCを見るときのポイント
ケイトリン・アッシュなど — 近づくまでの距離が長い
射程やスロウで、歩いてEを当てる計画を崩されます。押し込まれていると、フックの射線も敵ミニオンに塞がれがちです。
対処: 正面から長く歩かない。ウェーブが減る瞬間、茂みの視界差、味方JGの到着を使う。自分だけ前へ出てADCがミニオン処理に残る形を避ける。
エズリアル — Eが残る間と、使った後で狙いを変える
Eを残した相手へ遠距離Qを投げ続けると、重要な時間にQがなくなります。
対処: 味方の圧力でEを使わせてから次の拘束を狙う。Eの移動先へ追える味方がいなければ、無理に再発動しない。
シヴィア — スペルシールドに一手を吸われる
Qを単独で投げるだけだとシールドで受けられます。ウェーブ処理も速く、こちらが離れた直後にBOTの状況を変えられます。
対処: シールドを使った後にQを残せる順番を考える。味方スキルとの連携がないのに歩いてEへ入ろうとして削られない。ローム前は「押したつもり」ではなく、相手の処理後に次の波がどこへ来るかを見る。
BOTは2対2。逃げスキルのないADCでも、隣のSUPが接近を止めるなら簡単なフック対象にはなりません。
MIDなどへロームすべき?
結論:スレッシュはロームで仕事を作れる。ただし、BOTを空ける損失より、移動先で作れる利益が大きいときに行く。
Q・Eで味方MIDへ追撃時間を渡せて、Wで味方JGを参加させたり危険な味方を救えたりするのが強みです。一方、自分だけで素早く敵を倒すチャンピオンではなく、味方が参加できないロームは成立しにくい。以下は仕様とマップ状況から組み立てた実戦判断です。
1. 出発前は「BOT → MID → JG → 戻り道」の順で確認
- BOTのウェーブ: 自軍の波を敵タワーまで届かせたか。途中で止められる波ではないか。次の波はどちらへ進むか。
- ADCの安全: HP・マナ・サモナースペル・逃げスキルはあるか。敵二人のLv2・Lv6などの先行、拘束、ダイブで一人では経験値すら取れない状態にならないか。
- MIDの参加条件: 味方にHP・マナ・主要スキルがあり、こちらが捕まえる相手へ近づけるか。大きな敵ウェーブをタワー下で処理中なら、見た目の2対1を当てにしない。
- 敵JGとSUP: 最後に見えた場所と経過時間、味方JGの位置を見る。上側に映ったという古い情報だけで、下側が安全だと決めない。
- 復帰条件: どの波までに戻るか。MIDが引いたらどこで折り返すか。出発ピンとADCへの危険ピンを入れる。
2. 行きやすいのは「押したあと」より「処理を完了したあと」
候補A:BOTの波をクラッシュさせ、ADCとリコールを揃えた。
購入後、自陣側からMIDへ寄れる経路を取り、BOT復帰までの余白で機会を見る。ただし敵の速いウェーブ処理や、ADCの復帰先が危険なら直帰します。
候補B:敵BOTがリコール・デスし、ADCが安全に波を回収できる。
川の入口へ短く出て、味方JGと視界を取りながらMIDへの角度を確認できます。敵BOTが戻る時間とADCの次の立ち位置までを見る。
候補C:味方JGが近く、MIDの敵が前へ出ていて、味方MIDも動ける。
単独の遠距離Qに賭けず、味方の接近・CCにQやEを重ねる。WはJGを合流させるために使うのか、戦闘後の救出へ残すのかを決めます。
「敵タワーに波を入れた」は出発候補にすぎません。 戻ってくる波が大きくなってADCがダイブされるなら、ロームを短くするか見送ります。
3. 行かない方がよい状況
- 自軍の波が敵側へゆっくり進む途中: ADCがCSを取るため前へ出る必要があり、敵に止められると一人では崩せない
- 大きな敵ウェーブが自軍タワーへ向かう: ノーチラスなどの拘束と敵JGのダイブが見える。タワー下だから安全とは扱わない
- ADCが低HP、逃げスキルなし、敵が先にLv6: 「エズリアルだから一人で大丈夫」など、チャンピオン名だけで判断しない
- 味方MIDがリコール予定・低マナ・主要スキルなし: 捕まえても火力が足りない。先に意思と状態を確認する
- BOTに確実な仕掛けが残っている: ドレイヴンとともに逃げ手段のない敵を狙えるなら、薄いMIDガンクよりレーン継続の価値が高い
- 自分のHP・マナ・Wが不足し、川が暗い: 先にリセットする。視界を取るために一人で捕まらない
4. ルートは「早さ」だけで決めない
リコール後: 自陣の安全側からMID下側へ寄り、機会がなければBOTへ曲がれる経路を選ぶ。BOTが急変したらMIDを経由すること自体をやめます。
BOTから: 味方が川へ先に動け、敵の位置が分かるなら川側。相手BOT・MIDが先に寄れるなら自陣経由かレーン残留を選ぶ。
敵JGを通る裏取り: 敵の所在、味方の先寄り、帰路が確認できるときだけ。Qがあることは暗い茂みへ入る根拠になりません。
ワードは通る入口と帰路を支える位置へ。スイーパーで見つけたワードも、壊す間に包囲されるなら触らない。消したワードの数より、味方と安全に使える道ができたかを見ます。
5. スレッシュのMIDガンクは「横から即Q」以外も使う
敵がこちらへ下がらざるを得ない角度を作れれば、歩いてE → Qや、味方MIDのCC → Qを狙えます。味方JGが届く位置へWを置けば、味方の参加距離も変えられます。
ただし、敵の移動スキル・スペルシールド・敵JGのカウンターガンクを無視しない。フックが当たっても、味方が届く前にQ再発動で突っ込むと人数差が消えます。
6. 何も起きなければ、何秒待つ?
一律の秒数は決めず、BOTが再び危険になる波と、往復にかかる時間から逆算します。
MID入口へ着いた時点で、敵が下がった、味方が参加できない、敵JGの位置が消えたなら、その場で再判定。安全にできるワード設置や味方の離脱補助だけ済ませ、戻ります。
「ここまで来たから」と次の波まで待ち、さらに別レーンまで歩くのは避けます。ADCが次の大きな波へ一人で触る前、または敵がダイブを組める前にBOTへ戻ることを優先。間に合わないと分かったら早く危険を知らせ、味方JGのカバーも確認します。
キルがなくても敵のフラッシュを使わせた、味方MIDが安全にリコールできた、次の川への視界を作れたなら成果です。ただし、そのためにADCのデスと大量のCS損失を招いたなら、ローム成功とは評価しません。
7. 敵SUPが先にロームしたら?
見失った方向をピンで知らせ、追える安全な道があるかを見る。暗い川へ後追いする必要はありません。
BOTで二人が安全に圧力をかけられるなら、波を押し込む、ADCのリコールを助ける、敵ADCをゾーニングする選択もあります。MIDを助ける場合も、敵SUPを追いかけることではなく、味方MIDが生き残る位置へ先回りすることを考えます。
例: 波を押し込み、ジンクスとリコール。味方MIDにHPとCCがあり、敵が前、味方JGも下側にいるならMID経由を検討。途中で敵が下がったら視界だけ作ってBOTへ戻る。反対に、ジンクスが低HPでノーチラス+敵JGのダイブを受けるなら、MIDのチャンスよりBOTの保護を優先します。
なぜこのアイテムを買うのか?
固定の購入順ではなく、自分が最初に狙われるのか、味方を一度のバーストから守るのか、長く殴れる味方を支えるのかで選びます。以下は16.19.1のアイテム仕様を踏まえた選択理由で、採用率の順位ではありません。

ワールド アトラス系 — SUPの収入と視界を土台にする
SUPのクエストとワード運用の土台です。完成後の選択を含め、火力より味方が動ける視界と戦闘補助を重視します。ロームでレーンの経験値を逃したり、クエストの進行が遅れたりする場合もあるため、移動に見返りがあるかを考えます。
26.19では初期段階の体力が減り、体力自動回復が増える調整があります。以前の耐久感覚で開幕の長い殴り合いを受けないことに注意します。

セレスティアル オポジション — 自分が先に受ける試合
敵チャンピオンからのダメージ軽減を、先頭に立って拘束を使う時間へ変える選択。効果が使えるかを見て前へ出ます。離れた味方を直接守るシールドではないため、これだけでPeelが完成するわけではありません。

至点のソリ — CCのあとに味方が動ける時間を作る
条件を満たすスロウ・移動不能効果から、自分と近くの味方の回復・移動速度につなげる選択。QやEを味方の追撃・離脱と結びつけたいときに考えます。自分だけ孤立してCCを当てても、近くの味方への価値を活かせません。

ソラリのロケット — 敵の一斉攻撃を越える
周囲の味方へシールドを付与できます。複数人が同時に削られる戦闘で、最初のダメージを受け切って次のQ・E・Wへつなぐための購入です。
使う考え方: 味方が倒れたあとに押すのではなく、バーストが来る瞬間を読む。Qで深く入りすぎると守りたいADCが効果範囲から外れる点にも注意。

騎士の誓い — 勝ち筋になる一人と一緒に戦う
指定した味方が近くにいるとき、その被ダメージの一部を引き受けます。育ったADCなど、長く生かす価値の高い味方を支えたいときの候補です。
買う前に考えること: その味方のそばで戦えるか、自分が肩代わりに耐えられるか。ずっと別行動する計画なら効果を活かしにくい。

ブーツ — ローム回数より、役割を遂行できるか
アイオニア ブーツはスキルとサモナースペルの回転を支え、次の拘束や救出を使いやすくします。スイフトネス ブーツは移動とスロウ対策、プレート スチールキャップは通常攻撃対策、マーキュリー ブーツは魔法防御と対象となる行動妨害への耐性が欲しいときの候補です。
速く移動できてもBOTを空けてよい条件は変わりません。 Qで入った直後に倒される試合では、機動力だけを優先せず耐久も見ます。
このページで覚えて帰ること
スレッシュは「敵を捕まえる役」と「味方の退路を作る役」を、同じ戦闘の中で切り替えるSUP。
- Q命中後も、飛び込むかをもう一度判断する
- Eは敵を味方の火力圏へ置くため、または味方から離すために使う
- Wの価値は、ランタンの場所と自分の安全な立ち位置で決まる
- ロームはBOTの波・ADCの安全・MIDの追撃・JG情報を揃えてから
- 成果が見えなければ、ADCが困る前に戻る。回数やキルだけで評価しない
対応パッチ:26.19|確認日:2026-10-01
仕様と考察の区別: スキル・アイテムの効果はRiot公式とData Dragon 16.19.1を参照。相性、スキルを使う順番、ロームの判断例、購入理由はそれらを踏まえた実戦上の考察です。特定ランク・地域の勝率や最適なローム時刻を断定するページではありません。
参照元
- Riot Games:スレッシュ公式ページ
- Riot Games:パッチ26.19ノート
- Data Dragon 16.19.1:スレッシュのスキル・公式データ
- Data Dragon 16.19.1:アイテム効果
- Mobalytics:Thresh Support Guide — ロールと一般的な得意分野の確認
- Mobalytics:How to Roam as a Support — ADCの安全、移動先の条件、撤退判断の一般論。旧アイテム名や旧マップ例、無条件な推奨は現行の指示として採用していません
